まずは…、何から言おう?
あの時のコトを謝るのが最初で…
最後に…、本当の気持ちを言おう。
私はそう心に刻み込んだ。
悠斗から逢う日が決まったと、そう言われた。
その日は今日から4日後。
私はただただその日が待ち遠しかった。
早く…、謝りたい。
ゴメンね…、ついカッとなっちゃったんだ…。
って謝らないとっ!
気を引き締めながら気合を入れた。
そして…、ついにその日がやって来た。
『絢…、ゴメン!』
『えっ…?』
私は裕二に逢っていきなり謝られた。
『俺が全部絢のせいだって感じで言ってしまってゴメン。』
『裕二…、あの…さ…、私も…ゴメンね?ついカッとなっちゃって……。』
『いや…、俺が悪い。』
『違うよっ!私が悪いんだってばっ!』
『プッ!あははっ、そんなに必死になるなよ。』
『ちょっ!笑わないでよっ!』
『必死過ぎんだろ。』
『だってさぁ…、私あんな酷いこと言ったんだよ?
裕二も…、さ……
嫌いになったでしょ?』
本音が出てしまった。
私は慌てて口元を押さえる。
裕二は驚いた顔のまま止まっている。
『きら…い?』
裕二が聞き返して来た。
『うん…、酷いこと言ったじゃん?』
『いや…、実は俺も嫌われたかな…、なんて思ってたんだよ。』
『ふぇっ?なる訳無いよ。』
『俺も…、絢を嫌いになる訳無いよ。』
私はその言葉に一瞬だけ錯覚してしまう。
でも私は慌ててその考えを消す。
裕二には美咲ちゃんが…。
裕二には美咲ちゃんがいるの…。
だから勘違いしたらダメ。
私はいつでも1番じゃ無い。
私は美咲ちゃんの代わり。
私を必要とする人は…、いない。