絢side


よく寝た。

ん?真っ暗…。

私は電気をつけようと立ち上がろうとした。

でも身体が言うことを聞かず、誰かのほうに倒れこんでしまった。

あれ?誰がいるの?

私は暗闇の中じっと目を凝らし相手を見ていた。

相手は焦ったように顔を隠そうとした。

でも、私はその相手の手を握りじっと見つめた。

でもだんだんと視界がクリアになって行った。

目の前にいた人物は…



悠斗だった。

私は恥ずかしくて悲鳴をあげながら愛お姉ちゃん達の元へと駆け込んだ。

悠斗はうるせぇとか言ってたけどすごくニヤけていた。

爽太さんは悠斗をからかってしまった。

悠斗は怒って爽太さんにいっぱいお見舞いされていた。

私と愛お姉ちゃんは苦笑い。

爽太さん、御愁傷様です。

私と愛お姉ちゃんはカレーを作りにかかった。

でも愛お姉ちゃんは悠斗と爽太さんの喧嘩が気になるからと止めていただけだったから結局1人で全部作った。

盛り付けは愛お姉ちゃんがやったから私達は大人しく座って待った。

それから雑談しながら完食した。

私と愛お姉ちゃんはもうギブだったけど悠斗と爽太さんは何杯も行っていた。

思わず私達は顔を見合わせて笑った。

そしてゆっくりそれぞれの部屋へと帰るはずだった。

悠斗くんは私の後をついてきたから部屋が近くなのかなと思い気にせずに部屋に入って扉を閉じようとしたら悠斗くんが入ってきた。

え?どうしてあなたが?

『あのっ、悠斗?』

『なんだ?』

『どうして私の部屋に?』

『危ないだろ。』

『だっ大丈夫だよっ!屋敷の中だよ?』

『わかんねぇだろ?嫌か?』

『いっ嫌じゃないよ、むしろありがたい。』

『そっか。』

『安心するよ、ありがと。』

私はそう言って悠斗に抱きついた。

『おお。』

『悠斗はどこに寝るの?』

『俺はソファで寝るからお前はベッドで寝ろ。』

『悪いよ、そんなの。』

『風邪引いたらどうする。』

『悠斗だって…。』

『俺は大丈夫だ。』

『おやすみ。』

『ああ、おやすみ。』

私はゆっくりと闇に沈んだ。