「郁ー!
待たせちゃってごめん。」


顔の前で手を合わせながら
翔くんは必死に謝ってきた。


「ううん!
全然平気だよ。」


さっきのことを
私は知らないフリをする。


だって翔くんちゃんと
断って迎えにきてくれたし。


聞かない方がいいと思ったから。


私は翔くんを信じる。


その後も普通に学校を出て
今は翔くん家で記念日の日の予定
を決めているところ。


「海いいねー!
そのあと俺ん家でDVDでも
見るっていうのどう?」


夏だから海はどう?
って話をしたら賛成してくれた。


「うん!
DVDみたーい♪
海の帰りに借りてこよ!」