「じゃあ翔くん私帰るね。」


うわっ!


「え?翔くん?」


ドアに手をかけようと
したとき急に腕をひっぱられ
バランスを崩してしまった。


私は後ろ向きに座ったまま
翔くんに抱きしめられている
体勢になっていた。


「ねぇ。
なんかあったんでしょ?」


どうしよう。
言った方がいいのかなぁ。


こんな心配かけてるん
だし言わなきゃだめだよね。


「あのね‥」


学校であの人に
言われたこと全部話した。


翔くんを信じてるけど
本当は不安なんだってことも。


「そんなことがあったんだ。
もっと早く気づけばよかったね。」


ごめんね。
って頭を撫でてくれる
翔くんは優しくて本当に誰にも
取られたくないそう思った。