「私、運動音痴。
彩音、激しい運動ができない。
つまり私は彩音と組めば、
丁度良くキャッチボールができるんじゃないか…と。
彩音を無理矢理勝手に利用しました。」

「ああ…そういうことね。」

薄々は気づいてた…

「あれー?
ひょっとして、
私が彩音に気をつかって、声をかけたと思ってたー?
ごめんねー私はそんなに優しくないのじゃよ。
自分の利益のためなら、友達すらも利用できる冷酷人間なのだ。ほっほっほ!」

「はぁー?」

なんだこいつ。

「別に思ってないし!
私だってちょっとくらい体動かしたいなーって思ってたとこだし!
あーーたきのりくらいの運動音痴が友達で、
丁度良かった!」

思わず言い返しちゃった…
怒ったかな?と思ったけど…

「あははは!
言ったなー!これからも彩音のその病弱な体を利用するから!
体育、サボらないでよ?」

たきのりが明るい笑顔で笑って言う。
その笑顔を見てたらこっちまで、
笑ってしまい…

「のぞむところだ!!
そっちこそ、病弱ナメんなよ?」

自分でもびっくりするようなことを
ふざけて言っていた。

「うおお!彩音、すごい迫力!
病弱でもそんな迫力あるんだねえ…」

と気がついたら、雪乃も会話に参加して、
三人でずっと笑い続けてしまったのだった。