「俺のこと好きって言ったのに、俺には何もくれねーの?」





そっぽを向いて拗ねたように見せる朔。




もしかして。






「……ヤキモチ?」





「……っそうだって言ったら?」





朔があたしにヤキモチ?





あたしにヤキモチ妬くなんて、嬉しすぎるんだけど!




「朔には、ちゃんと作ったよ、コレ」





あたしは、朔へのチョコを渡した。





「本当は、昨日渡そうと思ってたの」





だけど、あの場面を見てしまったら、渡してはいけないような気がして渡せなかった。