「おかえり、心愛。早かったわね、ってどうしたの!?」




「グスッ、お母さん〜っ!」





朔のことも渡せなかったことも、全部話した。





お母さんは、しっかりと聞いてくれた。




さらに泣きたくなった。





「ありがと、お母さん」





「大丈夫?ほら、ちゃんと涙拭いて」




あたしは、お母さんからティッシュをもらい涙を拭いた。





「顔、洗ってきなさい。スッキリするから」




お母さんのその声にあたしはうなずき、顔を洗いに行った。






軽く顔を洗い、拭いていると玄関からあたしを呼ぶ声が聞こえた。