家に帰ると、早く帰ってきていた母さんと

親父が口論をしていた。


俺は黙って自分の部屋へ向かって、

ゆっくりと着替えた。


部屋の中にまで、口論する声が聞こえる。


由美のことで喧嘩していることは、

すぐ分かった。



「由美はお前の血をひいているんだよ!」


親父の怒鳴り声が聞こえる。


「俺の家系には、由美のような人はいない!」


母さんの家系にもいないと思うけど。


てか、由美にはお前の血も流れるんだよ、親父。