行くなよと言いたいところだが
そんな勇気はなくて

家を出ていった母の姿を重ねてしまう



「大和」

こんな泣きそうな声で喋りかけるつもりなんてなかった


「え?誠?どうしたの?眠い?」

眠い?って俺はガキかよ笑
くすっと笑う

すると大和は俺に向かって

「こちらは、永井柊斗
幼なじみだよ」

「こんにちは」

「柊ちゃん!こちらは佐久間誠くん


私の彼氏だよ。」


なんて赤い顔して言うもんだから
可愛くて仕方なくなった