頬を叩く鋭い音が響いた

誠がきさらさんをぶったのだ。
私はびっくりしすぎて

みるしかない



「ま、こと?」

きさらさんがつぶやくと誠は

「落ち着けよ、きさららしくないぞ

俺の足は別に対したことないんだよ
傷跡が大袈裟で、お前が心配しすぎなんだよ

それにな、きさら
他の誰かが助けてくれる

そんなのあのとき、そばにいたやつ
全員が考えてたんだよ

たまたま俺の体が反応して
たまたま俺が助けた


ほかの誰かにとっての
誰かが俺だったんだよ。」