「‥‥‥‥‥‥‥先輩。」
あれ以来あっていない先輩は
大人っぽくなっていた
「久しぶりだな。元気だったか?」
まただ、同じこと言ってる
でもあの時よりは嬉しいとかそういう感情はなくて
ただの先輩って感じだ
「はい。元気です。先輩は元気でしたか?」
「‥あぁ元気だった。バスケ頑張ってるか?」
「はい。まだ下手ですけど。ふふ」
「そうか。また、遊びに行くな?
今日は何の映画見るの?」
「えっと、これです!
秋がアクション見たいって言ったので」
「そうか。俺もそれ見に来たんだよ。
面白そうだよな〜!」
「はい!やっぱりそう思いますよね!」
「あぁ。絶対面白いと思う!」
「楽しみですね〜はやく見た‥‥‥‥‥」
ぎゅっ!!
え?
私はいきなり後ろへと腕を引かれた
「何してんの?」
秋が怒ってる
「おぉ!!大谷!久しぶりだな!」
「お久しぶりです。先輩また、朝香を取る気ですか?」
何言ってんの秋?
なんでそんなこと言うの?
先輩はただ話しかけてくれただけだよ
「‥‥‥‥‥お前変わんねぇな。
そーやって朝香を守ってやれよ」
「言われなくても守るつもりです。」
「あぁ、俺そろそろ行くわ。
じゃあまたな」
なんだか、2人の間には入れなくて
先輩がまたなって言ったから
「あ、先輩!また、部活に顔出してくださいね〜」
と後輩として普通に言った。
「あの〜秋?私、先輩と話してただけだから大丈夫だよ?なんもないからね?」
「‥‥‥‥うん。わかってる。
俺がやだっただけ。ごめん」
秋が不安がってる
「んーん、私の方こそごめんね?
挨拶だけでよかったのに話し込んじゃったのがだめだったね」
「‥あーーーかっこわりぃーな俺
余裕なさすぎ!」
といきなり叫んだ。
「あ、あ、秋!ちょっと!静かに!」
「あ、ごめん。忘れてた。」
「も〜!恥ずかしいじゃん」
「ごめんって。だって先輩といたから
すげぇー焦って、お前とられるんじゃないか不安になって、はぁ、情けねぇ」
「私は秋のだよ?秋が好きだよ?
これでも不安?」
秋、気づいてよ。
私の頭の中は秋だけなんだよ
先輩なんてどこにもいない
「あぁ、不安じゃない、、不安じゃなくなった。ありがとう。俺も好き」
「うん!嬉しい。」
おまけ1おわり
私は白石綾香といいます。
山下駿太の彼女やってます。
駿太に他に好きな人いること
知ってます。
駿太に好きな人がいると知ったのは
小学校の頃。
でも私と付き合ってくれてる
私のことが好きなのはわかってるけど
なんか違うってことが何度かあった
小学校が一緒だった私たち。
小学校の頃は
私が駿太のことを一方的に好きだった
駿太はクールな感じだけど
みんなから人気者ってわけでもないけど
おもしろくないってわけでもなかった
ただ女の子の扱いが上手で
先輩後輩同級生とどんな人たちから
もていた。
みんなに平等に優しくたまにふざけて
誰が好きとか全然わからなかった。
しかし、他の男子たちが
“あの図書室の女の子は駿太の特別だ”
って言ってたのを聞いた
あの女の子の?って誰?
私が駿太の1番になりたいと思ったのはその時だった。
私は図書室にあの女の子がいるって
聞いたからとりあえず図書室に行ってみた。
行ってみると駿太と1人の女の子が
しゃべっていた。
あんなに笑顔で話してる駿太初めて見たかも
みんなに平等で優しいのは本当だけど
あれは違うこの子と一緒にいたくて
この子と話すのが楽しいって
思ってるのがわかる。
その女の子は後輩みたいだ、
何度か表彰されているのを見たことがある。
その子はキラキラしていて、
まだあどけないかわいさと自信に満ちた美しさを両方兼ね備えている。
2人の空間は誰も入れないような
ふわふわできらきらした綿あめみたいな空間のように思えた。
私には入れない。確信した。
でも、どうしても入りたい。
私は駿太にあの子のことをどう思っているか聞こうとおもい、
駿太の近くに行った。
「ねぇ、駿太?今いい?」
「ん、大丈夫だよ。なに?」
ほら、こんなに優しく相手をしてくれるのになんか違う
「‥‥‥‥あのさ、」
「あのさ、図書室の女の子のこと好きなの?」
「え?‥‥あぁ神崎のことか、
ただの後輩だよ?なんか変な噂あるもんな〜ははっ」
あぁそうなのか、駿太は自分の気持ちに気付いてないんだ。
「へぇ〜そうなんだ。」
それなら私が入っても大丈夫だ。
それからは少しずつ仲良くなって
中学校に入ったらその女の子はいないから
駿太にたくさんアピールした
そして、私が告白したら、
「いいよ。俺も付き合いたい」
って言ってくれた。
その時も違和感を感じた
今思えば最初から最後まで駿太が私のことを好きだと言ってくれたことは
なかった気がする。
綾のことが大切とかかわいいとか
本当に私のことを大切にしてくれた。
でも、駿太は自分で気づいてないだけで
あの子の事が心のどこかに残ってたのだと思う。
それから、1年とちょっとが過ぎ
あと、2ヶ月であの子が入学してくる