ステージに上ると、さっきのお腹がピンクっぽいイルカちゃんが。

「あ!!この子!!」
「ゆいちゃんがかわいいって言ってた子だよね」
「…もしかして、それ、わかってて手あげてくれたの?」
「さあ?どうでしょう〜?」

きっと、そうなんだろうな。
矢崎くん、やさしいなぁ。

おねえさんにスマホでも写真を撮ってもらって、会場を後にする。


そのあとは普通に水族館をまわった。

なかなか混んでるからはぐれないようにって矢崎くんはわたしの手をずっと離さなくて、手汗大丈夫かな?とか心配になったり。

水槽の中の魚たちはなんだか神秘的で、美しくて、みんな顔が違くて、すごくかわいい。


それでもって、薄暗い館内。

小さな水槽もたくさんあって、それを2人で覗き込んだりもするわけで。

「...矢崎くんっ、近くないですかっ」
「...だって見えないのやだもーん
あれ、意識しちゃっ「してない!!!」

そかーざんねーん、と声を漏らす矢崎くん。


...今日の私はオカシイ。
どうかしてる。