よかったぁ~、休み時間に謝りに来といて!


とりあえず、お詫びと言ってはあれだけど…。



「手伝います!」



「本当に!?助かるわ!」



「はい~お詫びです!」



よしっ、と意気込んで、動こうとした時。




「すみません、俺も手伝います」



あたしの肩に、大きな手のひらが乗った。



!!

この声!



「…秦野!?」



驚くあたしに、秦野はマフラーから少し顔を覗かせて、


「こんにちは、凜♪」


とウインク付きの小声で言った。



うぅ、やっぱりイケメンだし…。



多分、今秦野がマフラーをとったら、寝てる子達みんな鼻血でよけい貧血だろーなぁ…。



「あら、秦野くん!!♡手伝ってくれるの?」



桜井先生の目が輝く。


ん?


って、事は…。



「桜井先生、秦野のマフラーの下…知ってるんですか?」



小声で聞くと、



「もっちろんよ!ずっとマフラーじゃ息苦しいから、たまーにここで息抜きするのよ♪」



…なるほど!


だから、この前も保健室でマフラーとってたのか!


だから、あたしが顔見ちゃって…。


あー、繋がった!!



「カーテン破けたの、俺も悪いんです」



秦野が頭を下げる。