大丈夫なの、このチャラ男…。


途中で逃げるんじゃないの…?



すると、疑いの目で見ていたあたしに気付くチャラ男。



「あー、ごめん、君の事忘れてたね!大丈夫??」



「あ、はい…」



「だーいじょうぶ!そんなかしこまらなくても!きっと同じ学年だからさ♪」



へ??



「同じ、学年……??」



え、このチャラ男高校生!?


チャラ男はパーカーの襟を少しずらした。


そこから、確かにウチの学校の制服が見える。



「ね?君が俺と同じ学校の制服だったから、絡まれてるの見てすぐ来ちゃった☆」



あぁ、はい、それはありがとうございます…。



「…にしても、早く帰らなきゃダメだよ?しかも、こんな危ない道なんか通って」



「あ、ごめん…」



なんかあたし、説教されてません??


…てか、不良達ほったらかしでいいの?



そう思った矢先。



「いつまで喋ってんだよゴラァ!!」




「危ないっ!!」



完全に油断していたチャラ男の背後から、不良達が飛びかかった。