「…零」


パックを取りながら、ブラッドがつぶやいた。


ブラッドの後ろに、(なぜか)ちょっとご機嫌な零が、珍しく体操着姿で立っていた。


黒い眼帯は付けてるけど、いつも一緒のヘッドホンは無かった。


「…なんでトマトジュース??てか、なんで零???」


零、クラス違うし、まずそんなブラッドと仲良かったっけ?


疑問符だらけのあたしに、零は珍しく笑顔。


「応急処置、なんだってな」


零が、まじまじとトマトジュースを見た。


「…あぁ、でもなんで零知ってんだ?」


えっ、応急処置って、このトマトジュース!?


たしかに血と似てるっちゃ似てるけど!


そんなベタでメジャーなのでいいの!?