仕方なさそうに離れた和葉ちゃんは、やっと、あたし達に気づく。



「あっ、凜ちゃん!

…と、空木咲夜に、そっちは秦野蒼空、んで、奥のは結城日向!」


和葉ちゃんは、ひとりひとり指を指しながら、名前を見事言い当てた。


「お前…俺様の事知ってんの?

ま、俺様の事知らない女子の方が少ねぇけどな」


空木が、和葉ちゃんを意外そうに見た。


「そりゃ、生徒会長だもん、全校生徒の名前は暗記してるよ!」


す、凄い、やっぱかっこいいよ和葉ちゃん…!


「生徒会長なんだ、君♪」


日向が、和葉ちゃんをまじまじと見た。