よくよく見れば、桜井先生以外の四人は、全員息が荒かった。



…そして、あたしも。



「みんな、ブラッドが心配で来たのよ」


クスクスと笑う桜井先生は、タバコを灰皿に押しつけた。



な、なんだ…。


みんな(山田がブラッドというヴァンパイアだと知っている方々)も、来てたのか…。


「ブラッド、血が足んねぇの?」


息が荒いまま、空木が桜井先生に尋ねた。


空木の栗毛色の髪の間から、十字架のピアスが見えた。


…運動してる時もはずさないんだ。