「あーーっ!!終わったぁーっ!!!」
伸びをして、もうすっかり暗くなった校庭を見てみる。
「うわ…。清書だけなのにだいぶかかったなぁ…」
寂しい教室に、あたしの声だけが響く。
とほほ、と頭をかいたあたしのもとに、
「どうだァ?もうそろそろ終わったか関口ィ!」
京極先生がやってきた。
もう、夜に京極先生がいたら、もろヤクザなんだよねー…(^_^;)
「はい、なんとか」
「じゃあ、後は山田だけだなァ!山田は転校してきてすぐだから、期間を伸ばしたがなァ…」
先生。
…山田太郎は多分、一生提出する気ないと思いますよ…。
「よし、もう8時だなァ!暗いから気をつけて帰れよォ!!
どうせなら、先生が車で送ってやろうかァ!」
「や、結構です!!」
即答するあたしに、京極先生はキョトンとして、
「そうか!」
と頷いた。
だって、京極先生の車って、香水プンプンで、運転荒くて絶対に酔うって、聞いたことあるもん…。