うわーーん、どうしよう、そう思っていた矢先・・・



「おーい、奈ー柚ー。お前の彼氏ならー、ここにいんじゃん!今からそっち行くから!」



『みなさん!聞きましたか!なんと!まさかの工藤君が如月さんの彼氏発言!みなさん!あのお二人にご注目を!』



あいつ!バカじゃないの!あんたのせいで私もみんなも混乱してるじゃない!



そう言ってるうちに新海はもうすでに私のすぐそばにいた。



・・・もう、あきらめよう。



「ほら、行くぞ!」



「ちょっと!何して!」



なんと!新海は私をお姫様抱っこしていたのだ。私は思わずびっくり!他の女子からは悲鳴の声。うわっ、最悪、これで私が新海と付き合ってんの全校生徒にバレバレじゃん。



新海は私を抱えたまま全速力で走った。



「ちょっと!早いよう!怖い怖い怖い!」



「いいから黙ってろ!」



新海は私を落とさないように走って行った。



・・・私はそのまま1位でゴールした。