驚くあたし、項垂れるましろ、
そしてにっこにこのアキ。


「朱乃ちゃんはー、ましろと仲良くなったし!
ましろんちは、金持ちだから部屋有り余ってるでしょ?
俺は、一人暮らしだし見てんの楽しいし!」


アキ…あんたそんな理由で?

「まあ、俺んちはいいと思うぞ。現に部屋は空いてる。家具やら、服やらは買えばいい。」

ましろぉっ⁉︎あんたまでいう⁉︎

「だってよ朱乃ちゃん?」

「決めんのは、朱乃。お前だからな。
無理強いはしねーよ。」


全部全部捨ててきたあたしにとって、
再スタートするには、少しは頼っていいのかもしれない。

「…分かった。いくとこないし、ましろんとこいく!」


こうして、あたしの人生は再スタートした。