…まるで嘘みたいなこと。

好きと思ったこともなかった夏と
付き合うなんて、
しかも、中3!?

「ぁーーーーーー!!!」

叫んで叫んで…。
真夏の青い空に向かって
叫び続けていた。なんのためかも
わからない。けど
落ち着いてはいられなかった。

運よく、今日から夏休み、

気まずいことはない。

そう思っていたのに…

ピローン。

夏からのLINEだった、

“優、これからデートしよーよ♪”

なんて送ってくるし!!!!!!
こっちは、好きでもない人と…。
けど、友達としては
大好きだったし、、、って、
返信しなきゃ。

“ぅ、うん。いまどこ?”

“家だよ(^-^)/”

“家知らないよ!”

“ちゃんと優の家に行くよ笑”

“ぇ、あたしんち知らないでしょ?”

“知らないけど中学校の前でしょ?”

“ぅん、そうだけど。”

“なら決まり、中学校の前ついたら
LINEするから用意しといてね♪”

“わかったよー。”

なんてやり取りが終わってからは
優は大忙し。

服選びに、髪型選んで、
カバン選んで、靴選んで。

なんてしているうちに
ピローン

“着いたよ!”

なんて来て、ナイスタイミング♪

“おっけ”

そう送って外に出て行った。

そしたら、本当に夏がいるんだから。
しかも、制服とは違って
カッコいい…。

「にけちゃね♪」

「絶対嫌」

「ぇーなんでだよ」

「お、重たいなんて思われたくないから」

それを聞いた夏は、涼しげな笑顔で

「だいじょぶだから、早く乗って」

そう言ってくれた。
そのときなにかが、心の中で
弾けた…。