気が狂わんばかりの泣き声の中、詩織自身も気が狂いそうになった時、理性のなくなった本能に効く“禁断の果実”は目の前に転がっていた。

「それ……私にもちょうだい」

「前から言ってるじゃん、炙ってるだけじゃ物足りなくなったんだろ?」

「わかるでしょ、気が狂いそうなのよ」


詩織は……、頭では理解しながらもとうとうその細い腕に細い針を刺され、我が子の鳴き声に張り合うように快感に悶えた。


その部屋にあったのは、親子三人の凄惨な光景であった。