動かなきゃ…動かなきゃ…




そう思っていたら、腕をいきなり捕まれて、球場の外にある更衣室に連れてかれた。




誰……?


頭が真っ白な私は、腕を引っ張った人を考える余裕がない。




更衣室に入ると、背中にひんやりと冷たい何かがあたったと思ったら、抱きしめられた。




「…ごめん、ごめん夢叶。会いたかった…」



大好きな声で。


ずっとほしいと思っていた体温で。



君に…やっと会えた。