リビングにいたのは父さんと母さん。


父さんはまだ仕事中のはず。


帰ってくるのは、いつも9時過ぎ。


なのになんで…こんな時間に。


「秀哉、とりあえず座って?」


いつもテンションの高い母さんが落ち着いた声で言った。


俺は、ゆっくり母さん達の真向かいにあるソファーに座った。


「秀哉、あのねっ」


「いや、俺が言うよ」


母さんの言葉を父さんが遮り、少し間をおいて…静かに言った。