彼女は喫煙場に向かった。
喫煙場の椅子に座っている中年男と会話をしている。
端から見ると、二人は親子のようだった。
二人は煙草を一本吸った後、VIPルームへ通じるエレベーターに乗り込んだ。
平和島競艇場には4千円のVIPルームがある。
そこは、四人掛けのテーブル席を借りることができ、飲み物、新聞は無料、出前もとれる快適な空間だ。
二人がエレベーターに乗り込んだ後、濱野屋は再入場チケットをとって競艇場を出た。このチケットがあれば、再び百円を払うことなく、競艇場の中に入ることができる。