ー翌日ー

移動授業で澪と一緒に廊下を歩いてると、

「五十嵐会長!」って言う声が聞こえた。声の方を見ると知らない女子生徒と颯斗先輩が話していた。…なんか、イヤだな…ボーッとしていると澪が

「雪奏、どうしたの?」と聞いてきた。

「ううん。…何でもない。」と口では言いながらさっきの事が頭にこびりついていた。

ー放課後ー

生徒会室に行くと、まだ誰も来ていなかった。
今の内に昨日出来なかった仕事をして、今日の仕事に取り掛かってると颯斗先輩が来た。

…さっきの事思い出してイヤだな…

仕事に熱中してると、「時宮、」と声を掛けられた。

「はい。」…話さない訳にもいかず、淡々とした声が出た。

「体の具合、どうだ?…昨日倒れたんだから仕事、そんなにピッチを上げなくて良い。」と言われた。

「体は大丈夫です。…充分睡眠を取りましたし、昨日の分の遅れを取り戻さないと。」と言ってまた作業を再開した。…いきなり手首を捕まれて、