そのあと雪奏をいじめていた子の親に会う事は無かった。時宮が融資を切ったから大きく業績が傾き倒産したという話だ。
雪奏はいじめていた子が居なくなって少しずつ本来の明るい性格で友だちを増やして行った。…だけど家に連れてきたりとかは無く、雪奏は自分自身で壁を作っている様だ。
中学に上がっても変わらなかった。
そんな折、〔時宮の行事〕である英霊供養─時宮家の人間でこの世にいない者に当主、又次期当主、次期当主候補が舞や歌で1年間溜まった悪意を祓う行事─を雪奏に任せた。まだ13である雪奏は表向き次期当主候補だが、14になったら候補は消え、次期当主にする。…後は墓に眠っている英霊たちに認めて貰うだけ。
いよいよ、始まるか…雪奏は自分の身長以上ある杖を持ち、…雪奏は舞か…舞台の中央に立つと舞始めた。……これは、流石に…次期当主候補の舞では無い…!完全に俺と同レベルだ。…英霊たちも納得している。舞終わる前に
──時凍。…祖父さん?
──はい。
──雪奏を高校には月城学園にいれろ。…そこに雪奏の『最高のパートナー』が入る。…事態を脱却したいなら。そう言われた
──畏まりました。雪奏を月城学園に入れます。そう言うと消えていった。
それから…雪奏はバトントワリングで全国優勝したり、受験勉強しながら月城学園に受かった。