担任の先生が

「わが校はセキュリティが万全だと学校案内に載っています。そして、それを了承した上で学園に預けらしてるとわたしは考えています。…これを見ても否定なさいますか?…実際にこれを見た僕は目を疑いました。」と弱冠怒気を見せた上でそう言った。そう言って担任の先生はDVDをONにした。画面に写された姿にわたしたちは驚愕していた。

…これは多分防犯カメラ。…雪奏がいじめを受けている姿だった…許せない…

「……」相手の親御さんは声も出ない様子だった。

「これで分かりましたか?」と担任の先生が言った

「…はい。申し訳ありません…」と親御さんは言った。

「規則に乗っ取り、一ヶ月の停学処分にします。これは学園長も了承済みです。」と相手の親御さんに向かって言った。

門を出てから、冬哉は

「もうひとつ、…これはビジネスの話です。」と言った。…まさか、と親御さんの顔をしていたが、

「〔時宮〕は貴女が経営している会社…幾月商事に対しての融資を打ち切らせて頂きます。…これは現当主である私、時宮冬哉の言葉として真摯に受け取って下さい。」と言ってわたしと雪奏を連れ帰るために車に乗った。…相手のすすり泣く声が聞こえた。