ー寝室ー
抱き締めて貰って、マッタリしていると、冬哉が、
「俺たちの子どもかぁ…」と感慨深そうに言った。
「そうだね。…冬哉、パパになるんだよ?」と言った。けど冬哉は
「父親かぁ…」と少し考えてた。
「どうしたの?」と言うと
「いや、俺に父親なんて大役果たせるかな…って。父さん、俺が小さい時に死んでるだろ?だから少し不安でさ。」…小さい時からの約束。わたしたちの間だけは素直になること。それをずっと冬哉は果たしている。
「わたしも少し、ううん。大分不安。この子がちゃんと元気に産まれてくるのか、わたしがちゃんとママを果たせるのか、言い出したらきりないよ。…だからわたしも冬哉と一緒だから、ね?」わたしが言うと冬哉は少し安心した顔で
「そうだな…お互いパパ、ママ1年生になるから、言い出したらきりないな。…だから分からなくなったら、周りの先輩を頼るか。」と冬哉は言った。
「そうだね…お母さんたちならきっと力になってくれるもんね…」と冬哉と横になりながらお喋りしてるとだんだん眠くなってきた。…冬哉は髪を撫でながら
「お休み、鈴美。」とわたしのおでこにキスをしてくれた。