誰か…手を握ってくれてる…鈴美？

声が聞こえる…鈴美、泣いてるのか？大丈夫だと言いたくて、微睡みの中にいた俺は安心させたくて、ムリヤリ目を覚ますように努力した。

ゆっくり目を覚ますと、俺の手を両手で包む様に握っていて、泣いている鈴美がいた。

「鈴美。」と俺は言うと鈴美ははっと顔をあげ
、「良かった…ずっと目を覚まさないんじゃないかって…」泣きながら言った鈴美に俺は鈴美の涙を空いている手で拭うと、

「ごめんな…もう、大丈夫だから。」と言った

「あ、目を覚ましたら呼んで、って雪子お義母さんに言われていたから、呼んでくるね」って言って部屋を出た。…数分後、母さんが来て、
「大丈夫そうね。顔色も戻ってるわ。何か食べた方が良いから」、と持っていた皮を剥かれ、８等分にされたリンゴを渡された。ありがとう、と言って、母さんは続けて鈴美に「もう遅いから泊まりなさい。鈴子さんには了承得てるしね？」と言った

「ありがとうございます。」と言って母さんは部屋を出た。俺はリンゴを食べようとフォークに手を伸ばそうとすると、鈴美にフォークを取られリンゴに差すと俺の口元に寄せると

「はい、あーん。」ってしろって事か!?びっくりと、恥ずかしさで固まってると、

「…心配したんだからね…」と小さい声で言われた。それ言われたら従わないわけにはいかないよな…。仕方無しに口を開けて食べると、嬉しそうに目を細め何回か繰り返して食べ終わると、