「颯斗も喜ぶと思うよ?自分の一番大切な人からのプレゼントは特にね。」さくら先輩は微笑みながら言った。
「だと、良いんですけど。颯斗、アクセとか着けてるの見たこと無くて…」弱気の私にさくら先輩は
「けど雪奏ちゃんはこれを作った。…理由があるんでしょう?」優しくさくら先輩が言い、
「…颯斗は風の才能がかなり強いんです。…後々、颯斗が自分の風で苦しむのが、目に見えてるんです。だからこれで颯斗が少しでも楽になればって思って作ったんです。」ネックレスを包み込む様に持って言った。
「…幸せ者ね、颯斗。」さくら先輩がポツリと言った。
「え?」さくら先輩を見ると微笑んでいた。
「だってそうでしょう?そのネックレス、特別に作ったんでしょう?手芸は好きだから良く作るけど、ハンドメイドにみえないよ。…プロ並の完成度。それだけ雪奏ちゃんの気持ちが詰まっているんでしょう?」さくら先輩がネックレスを見ながら言った。
「さ、暗くなって来たから帰るね?また明日。」とさくら先輩が言って私は玄関まで見送った。