ー放課後。時宮邸ー
私は部屋で、颯斗のプレゼントであるペンダントに付与の術を掛けていた。
…颯斗の力の性質も分かってる。
颯斗は強い力を使えるけど、そのためには精神力が必要不可欠だけど、それが足りない。
…才能だけで言えば私の使う風も追い越す。
だからこれからは颯斗にこれが必要になる。今はまだ大丈夫だけど、上級クラスになって来ると躓いて仕舞うのが目に見えている。
ブースターの役割になるこれを仕上げると急に後ろから肩を叩かれた。ビックリして振り向くとさくら先輩がいた。
「雪奏ちゃん。それ颯斗のプレゼントだよね?」と聞かれ
「あ、はい。そうです。」と言うと、
「凄い、キレイ…この宝石は何て言うの?」と言われ
「フローライトです。颯斗の誕生日石だからこれを選びました。」そう答えると、
「こういうタイプってお店とかで見たこと無いけど…」言いたい事は分かったけど、恥ずかしい。
「赤くなった…やっぱりハンドメイド?」さくら先輩に言われ私は小さくコクンと頷いた。