「雪奏に何言ってるんだよ。」と機嫌が悪い颯斗の声が聞こえた。振り返ると颯斗たち男性陣がいて、

すたすたとこっちに来ると、私の手を握ってコテージの方に連れてかれた。

「あらら、怒っちゃった。」と言うさくら先輩の声が聞こえた。

─side颯斗に戻る─
─────────────────────

たく、なんだよ。雪奏困ってるのにムリヤリ聞き出そうとしてるし、ムカつく!

知らない内に大股で歩いて、雪奏の手を強く握っていた。握っている手が下に強く引かれ、そっちを見てみると雪奏が転んでいた。

「…ごめん。大丈夫か?」と言いながら、雪奏を立ち上がらせると、雪奏の膝が擦りむけて血が滲んでいた。…!!何やってるんだ!俺は!

「大丈夫。こんな傷気にしないで?…すぐに直せるよ。」明るく雪奏は言った。

「分かった。」と言って雪奏を俗に言うお姫様だっこした。

「は、颯斗!下ろして、歩けるよ!」と雪奏は言うけど、俺は

「怪我を甘くみるな。」と一蹴。コテージに向かった。