「え~と、わ、私シャワー行くね。」とぎこちなく道場から雪奏は出て行った。

…こうしていても仕方無いし俺もシャワー行くか。

俺は客人用の方の風呂(何故か雪奏の家にある。理由は雪奏も知らないらしい。)に入り汗を流してから上がり髪を乾かしてからリビングに行った。…そしたら──

…お約束と言うか…皆ニヤけてるし。
…長谷川…喋ったな。と睨むと長谷川はそっぽ向いたし。

「仲良くて良いわね…」と皮肉ってさくらが言ってるし。はぁ…とわざとらしくため息つくと麦茶(雪奏が最初に勝手に飲んで良いと言っていた物)をグラスに入れてから席に座って頬杖を着いて庭を見ていた。
皆何か何か言いたそうにしてるのが窓ガラスに反射して見えてるんだけど。
…暫くして、雪奏が上がって来て、またしても皆ニヤけてるし。…状態が見えてあからさまに雪奏の機嫌がナナメるし…

「皆~明日からの訓練、厳しくするね。」と笑いながら雪奏が言った。ギクッと俺以外のメンバーが焦ってる…
慌てて取り繕おうと、
「えっ!?3倍が良かったの?」と取りつく島もない状態…

俺も含めメンバー皆が思った事…

「本気で怒るとかなり怖い」と言うこと。

その後、地獄の猛特訓が待っていたのは言うまでもない。