親4人で話していた。

リビングから見える中庭で雪奏と颯斗君が仲良さそうに話している…まるで昔の俺と鈴美を見てるみたいで、

「颯斗の笑顔…見たの何年ぶりだろうか…?」と颯斗君のお父さんである遼さんが言った。

「あ、すみません。仕事ばかりで親として、颯斗にしてあげられた事と考えていたものですから。」遼さんが言った。

「そうですね…私も考えていることです。…雪奏は親以外で頼る、という事をしたのは颯斗君が始めてで、颯斗君の事を話す雪奏は楽しそうで、以前の旅行でも、お互いに笑顔でいました。…そんな二人を引き裂いてしまうのは如何と言うことでお話しを持ちかけた次第です。」俺が言うと

「確かに…颯斗もさくらも学園生活がとても楽しいみたいで、笑顔が多くなりました。…親でも出せない表情をしていて。」遼さんが言った

外では何を話してるのか分からないが二人とも笑顔だ。…颯斗君は雪奏の事を大切な人を見る目だ。…一瞬でも、僅かな異変を見逃さないと言う顔だ。

親4人でそれを見ていた。

「颯斗のあの顔を引き出せるのは雪奏さんだけです。…どうかよろしくお願いいたします。」と言って遼さんが頭を下げた。

「こちらこそお願いいたします。」と頭を下げた。