「これが雪奏の能力です。…雪奏は本来〔時宮〕に備わる〔時間干渉〕以外の力の1つです。普段、時宮には〔時間干渉〕の力1つなのです。ですが、先々代当主である私の祖父、氷朗は雪奏と似た力を持っていました。そして、その時代には、車、電車は勿論ありとあらゆる電機機器が原因不明の活動停止になったという事件はご存じですか?」と冬哉さんが父さんに問いかけた。
「…はい。有名な事件で当時何も分からなかったという不思議な事件でしたから。…まさか。」父さんは話が繋がった顔をしていた。
「はい。お察しする通り、同じような事件が起きてしまうかもしれません。…今現代に電機機器が全て停止してしまったら…その様な事は何が何でも抑えなければなりなせん。…どうか寛大なご判断を。」と言って、冬哉さん始め3人が頭を下げた。
「頭を上げて下さい。…我々医療に携わる者として今現在医療機器がある事によって救われる命があるのです。…それが少しの時間でも失われたら…考えただけでもぞっとします。…子どもたちの事、お願いします。」父さんが言った
「ありがとうございます。」そう冬哉さんが言っていた。
「もう1つですが…颯斗とご息女である雪奏さんについては親同士で話しませんか?」と父さんが言って俺たち3人を席から外された。