ー応援合戦ー

俺は声を張り上げながら時宮のバトンを見ていた。…これが全国一の実力…

手元は全く見ていないで次々と技を決めていく。…中にはアクロバットがあり、軽々しく決めていく。…新体操並のアクロバットだ。…これだったらバトン部部長のスカウトも頷ける…

そして最後の音と伴に高くあがったバトンを見ないでキャッチして終わりを告げた。

応援合戦が終わり、次はクラス対抗リレーか…俺2年のラストだから、しっかり繋げ無いとな。

だけど、事件が起きた。


…3年のアンカー、補欠が別の競技で負傷してリレーに出れなくなった。

急遽俺がアンカーの代わりになることになった。…アンカー2周だぞ?それも200㍍トラック…400+俺の200で計600か…気が滅入るな…


対抗リレーが始まり、俺の順が終わり、次はアンカー代行だな…。

準備をして、ふと隣を見た。…!!陸上短距離のエースかよ…!!

驚きながら走り始めた。

どんどん突き放されてく。元々負けず嫌いの俺は本気を出して…同着に終わった。…が!