ダメだ。
嬉しいのに…




死にそうなくらい嬉しいのに…


目の前まで来ている夢が掴めるのに掴む訳にいかない。

なんてもどかしいんだろう。




「…冗談で、こんな真剣な話しないから。…俺と付き合ってとまでは言わない。ただ中嶋の気持ちが知りたいんだ。」




ダメだと分かっている。
ましてやこの状況では。





「ごめ…ん、私……」

ずっとずっと涙をこらえていた。
それが、せき止められていた水のごとく溢れ出した。