千尋side
あれからまた1週間後
結「最近ヒロが遊んでくれなぁい!」
現在山下結衣、拗ねています
『ごめんごめんっ』
結「今日の放課後は?!なんでダメなの?」
うっ、それは…………
毎日龍谷の倉庫に連れていかれるから
なんて言えるわけないよ………
結「あっ!さては彼氏できたな?!」
か、かれしー?!
『そんなの出来るわけないじゃん!』
結「あやしー!何で遊んでくれないの?」
『それは……………ゴニョゴニョ』
結「やっぱり言えないんじゃん!」
『そ、そんなやましいことでは……』
結「じゃぁなんでだよぉ〜!」
なーんて、質問攻めを受けているとき
ピロロロロロロロンデンワダヨ
電話がなった
『ごめんっ電話!』
まだうじうじ言っている結衣を置いて
廊下で電話に出た
『もしもし…………』
零「あ、今日迎え行けねぇから」
あ、毎日零斗が送ってくれるんです
今日は学校休んでるみたいで
これたら迎えに来るって言ってたんだけど
…………バイクで
『じゃ今日は行かなくていい?』
零「行きたくねぇの?」
『いや、いろいろあって………』
零「用事がないなら来いよ」
『う、うーん………』
結衣と遊ぶのは今度の土曜日にしよ
零「俺も後から倉庫に行く
翔貴が迎えに行くから」
『えっ翔貴?!』
零「なんだ?不満か?」
いや………そんなんじゃないけどさ
『あ、わかった』
翔貴は何考えてるか分かんないから
ちょっと苦手なタイプ
零「そゆことだから、じゃな」
そこで電話は途切れた
翔貴が迎えに来る
初めてのことに、
車かバイクか服装はどんなか
いろいろなことを考えてしまい
いつの間にか放課後になっていた
すると…………
「「「「きゃー!」」」」
校門のところから黄色い声援が。
『翔貴だな…………』
零斗が私を送ってくれる時も
いつもこの声が聞こえてくる
……………と同時に私への暴言も。
まぁ気にしてないけどさ
私はいつもの日常と変わらないことを
予想していたが、翔貴を龍谷と知っているのか
ただのイケメンが誰かを迎に来たと思ったのか
どう思っているのか分からないが
他校の長身イケメンに
いつも以上に声援がやばかった
結「あの人………………」
窓の外を見ていると結衣が声を出した
翔貴のこと知ってるのかな?
『私を迎えに来たみたいなんだよね』
結「えっ……………」
ピロロロロロロロンメールダヨ
メールを見ると翔貴から
《おい急げ、女どもがうぜぇ!》
お怒りのメールがきていた
やばいっ!
『ごめん!もう行くね!』
結「うん…………」
なんか結衣の様子がおかしかったけど
何だったんだろ?
明日聞こう
必死で階段を降りているとき
結「なんで魁貴がここにいるの……?」
結衣がこんな勘違いをしていることなんて
この時はまだ知らなかった______