「ヒロさんちゎーっす」

「あ、ヒロさん頼み事が…」

「ヒロさーん、はよー」

会う人会う人に声をかけられる私。
えっ、モテモテ!?…てわけじゃなく

母「あら,千尋おはよう。真尋のところ?」


藤堂千華-トウドウチカ-
私のお母さん。

私がモテモテなのではなく、むしろ

「千華さん、おはようございます!」

「奥さん今日もお綺麗です!」

母「皆さんおはようございます(ニコ」

"綺麗だよなぁ奥さん,さすがお頭の奥さんだ"


40過ぎのお母さんが何故かモテていた。


…その人達の娘は可愛くなくて悪かったな。


兄「何だよ千尋,お袋に嫉妬か?笑」


でた。自称イケメン兄貴だ。

藤堂隆聖-トウドウリュウセイ-
私のお兄ちゃん。私イジリが大好き。




『そんなんじゃない!お兄ちゃんは黙ってて』

兄「お前は可愛くないもんなぁ〜」

『そんなの生まれた瞬間分かってました!』

兄「そんな形相で睨むなよ」

"もっとひでぇ顔だぞ?ククッ"

くそ兄貴…いっぺん逝ってしまえ←


無視してもいい価値の人だ。
お母さんとお話しよ〜♪

『おはよー、うん呼ばれた〜』

母「真尋ったら(クスクス」

『お母さんと行きたい…』

お父さんが私を呼ぶなんて

めったにないのに…なんだろ。





『お母さん着いてこないとダメ!』

母「え、あらあら(ニコ」



お母さんと一緒だったら
少しはマシになるよねっ!
お兄ちゃんはほっといてと。


さっきから続く廊下には小走りの母と
ヅカヅカと歩く私の足音_______と


兄「あ、おい千尋!逃げるのか〜!」



喋る価値のない人の声が響いていた。