「なんでって、あんたが急に怒って教室出てくから・・・!」
「あ、あれは・・・普通ああなるでしょ!?」
「それが分からないから追いかけてきたんじゃん!」

分からない?
友達の前で恥ずかしいこと言われたんだよ?
なんで分からないの?

「ぶつかって優が尻餅ついて、しばらく動けなくて、途中から授業参加するのが嫌だから仕方なく二人で屋上行ってたんでしょ?」
「・・・え?」
「神崎君、言ってたよ?俺はサボるつもりで廊下歩いてたから良いけど、岡田は授業に出たかったんだと思う。悪いことしたって」

衝撃的っ!!
加代ちゃんが違う人の話をしているかのように聞こえた。

「じゃ、じゃあ、パ、パンツは・・・?」
「パンツ?なんの話してんの?」

最悪じゃん!!
自分の馬鹿馬鹿馬鹿!!
なんで早とちりしたの!!

「なんか良く分からないけど、神崎君気にしてたよ?」
「・・・・・・」

どうしよう。
屋上について行きたいって言ったの私なのに・・・
神崎君は庇ってくれたのに私はあんな風に怒鳴ったりなんかして・・・

授業が終わった後も、しばらくその場を動くことができなかった。
加代は先に帰り、日が沈みかけた頃にようやく重い腰を上げる。