「だけどなまさる」



お父さんはそこで笑うのをピタリとやめて、真剣な表情をします。



「タイムマシンで過去に行けたとしよう。お前地球が丸いってことをどうやって伝える?」



だまりこむまさるに、お父さんは続けました。



「つまりオレがまさるに宇宙のカタチを教えられないのはな?そういうことなんだ」



きょとんとした顔で、お父さんを見上げました。


「ようは、宇宙のカタチは知ってるけど、まさるにそれを説明できないだけなんだ」



台所で二人の話を聞いていたお母さんは、ふふっと笑いました。



「お父さんったら、口八丁が得意なんだから」