「実はね、メールとか電話もしょっちゅうしてるんだー」

「えっ、お兄ちゃんと!?」

「うん、頑張って番号交換した」


なんか、凄いアグレッシブ……
私の知らない千紗ばっかりだなぁ……


二人が連絡取ってるなんて、まったく知らなかったよ?


それにしても、あのお兄ちゃんがペラペラ私に話さなかった事が意味深に感じる。


「それで最近はほぼ毎日メールしてる。多分就職決まったのとか美晴より先に知ってたよ(笑)」



お兄ちゃん……
なにやってんの、ホント。



「でも、まだまだ脈の無い片想いだからなぁ…」



そう呟いて微笑む千紗は、見ている方が苦しくなるくらい切ない表情をした。



「どうして!?
千紗みたいな可愛い子に好かれたらすぐ落ちるよ!
むしろお兄ちゃんに千紗は勿体無いと思うけど、でも!

…告白しないの!???」


お兄ちゃんなら、千紗が可愛いだけじゃなくて本当に性格がいい事も知ってるはずだし、絶対にうまくいくと思った。


だけど、千紗は俯いて辛そうに言う。


「だって、さ…

6歳も下なんだよ?

21歳の男の人からしたら、15歳なんて子供だよ……」