「おはようさん」
「かなチャンおはよVv」
いつもの駅。いつもの会話。他愛もないことなのに、すごく幸せ。
私はかなチャンに一目惚れしました!!でも、かなチャン、モテそう。
なんかつりあわないよね…?
いろんな考え事をして、難しい顔をしていたのか、かなチャンが私の顔を覗き込む。
いろんな意味で心臓バクバク!!…顔近いですよ?奏サン?
「なぁ~?聞いとるん?俺の話…」
「あ。ゴメン…。聞いてなかった。」
「しゃあないな。これで許したるわ。」
――――チュッ
ホームに響く短いリップ音。朝早いからホームには私達以外居ないから良かった…
「…ってええぇぇぇ!!?」
「なんや、そない驚かんでもええやんか。ファーストキスとちゃうんやろ?」
私はとっさにかなチャンを見た。…あの。今のがファーストキスなんですけど。
ま。相手がかなチャンでよかったけどね♪
「何にやけとん?」
え!?私、にやけてた!?うわぁ~変な印象つけちゃった??最悪。。
「ぷッ!!アハハハハハハハ!!」
いきなり大声で笑い始めたかなチャン。え!?そんなに私の顔面白かった!!??
「何で笑うの~??」
「なんでって…クッあははは!!」
・・・・話になんないよ。こんの狐め!!(怒)
「鈴が、可愛ぇから。」
…は?いま、『鈴が、可愛ぇから』って聞こえたんですけど。
「pardun?」
「うをッ!!めッちゃ発音いいやん!!」
私の英語を聞いて、驚くかなチャン。そりゃあ英語は私、5だもんね!!
「俺は無理やわ。英語苦手やねんなぁ」
ん?これだ!!
「じゃあさっ!放課後、ここに来てよ!!英語教えるから!!」
思わず言った言葉。でも、返ってきた言葉は、
「ええよ?」
ちゃんと教えてな。といいながら自分の乗る電車の方へ歩いて行くかなチャンに、
「逃げるなよぉ~!!?」
…と、一押し。ちゃんと来てくれるかな。ってか逃げるなって…。
君との他愛もない会話が、私が早く、ここに来る理由。