俺は、車が発進すると早速日記を開いた。
(全て平仮名で書かれていますが、読みやすくするために感じで書きます。)
『○月×日
今日は、いつも一人で遊んでいる男の子に声をかけた。
何でいつも一人で遊んでいるんだろうっていつも気になっていたから思い切って話しかけてみた。
話してみたら、楽しかった。
これから仲良くしていきたい。』
これは唯那が俺に初めて話し掛けてくれた時の日記だった。
それからページをめくっていくと、そこには同じ言葉が溢れていた。
『龍くんと遊ぶのが楽しい。』
『これからもずっと一緒にいたい。』
『龍くんに唯那は桜みたいって言われた。
すごく嬉しい。』
『龍くんと一緒に劇に出ることが決まった。
いっぱいいっぱい練習するんだぁ。』
『龍くんの王子様の姿がかっこよかった。
本物の王子様みたい。』
毎日、毎日、唯那の日記には俺が溢れてた。