「笑?!何で泣くんだよ!」


平内さんはどうしたの?
何でさがしてくれたの?
どうして心配するの?
私の気持ち気づいてないくせに


言いたいこと、聞きたいことはたくさんあった

でも、体は思うように動かなくて言葉は出なかった


ぎゅっ

えっ?

「ごめんな。こんなに泣かせてるのも俺のせいなんだよな。今まで笑の気持ち見て見ぬふりして。ずっとこのままでいたかった。でも、最近お前がどんどんきれいになるから、気持ちが押さえられなくなった。ほんとにごめん。」



健哉が何を言っているのか分からなかった


健哉も同じ気持ちだったの?


聞きたくても涙が邪魔して声がでない
それを分かってくれたのか

健哉は大きなてで、私の頭を優しくなでて、


「笑が好きだ。ずっと前から、ガキの頃からお前しか考えられなかった。

平内には一方的に告白されたんだ。
キスも、無理矢理で…言い訳にしか聞こえないかもしれないけど、ほんとにお前だけなんだ。
信じて?」


あまりにも健哉が弱々しく話すから
信じるしかなくて

それよりも同じ気持ちでいてくれたのが嬉しくて

「私も健哉のことをずっと想ってた!
大好きなの!だから、今日すごく辛くてかんがえたくなくて!っ…」


そこまでいって、止まっていた涙がまた溢れだした



「わかってるよ、
もう何もいうな。

笑が大好きだ。もう一生離さない」



もう一度強く抱き締められて今までの中で一番幸せな気持ちになった。



大好き…



「くしゅんっ!」


幸福に浸っていたら突然のくしゃみ



「うお!鼻水きたねっ!」


雨に濡れた私の体は冷えていた

「ひ、ひどい!誰のせいだとおもってんのっ…

んっ…」


不意打ちのキス

呆然とする私に



「ほら、家はいるぞ!」

といって、手を引いていく



「早く風呂はいれ!」

思考回路がショートしたまま立ち尽くす私の頭をぺちっとたたいて笑っていた





end 幼なじみ