「ほら、早くのれ
お前のせいで俺までちこくしたくねーよ」

「わかってる。ごめんて」


健哉の自転車の荷台にまたがって片道10分の距離を走る。


健哉の背中は大きくていつの間にこんなに成長したんだろって、少し不安になる



これから社会に出て、きっとモテモテになるに違いない。
今現在だってモテてるのに。

将来、健哉に好きな人ができて紹介されたりしたら、私は素直にいわってあげられるんだろうか。



「今日は随分おとなしいな
体調わるいのか?」


「え?大丈夫だよー!ちょっと考え事」


「お前に考えるってことができたんだなwww」

「なにそれ!ひどい!」



もー、何で今日はこんなに健哉のことばっかなんだろ

「ほら、ついたぞ」

「あ、ありがと」


「自転車おきにいくからさきに行け」

「あ、わたしもいく!」



もう少しだけ二人きりでいたかった

「お、おう。なんか、お前今日は変だな?」



「そ、そうかな?ふつうだよ?」


健哉はほんとに察しがよくてあせる。
ばれたら困るな。