「イタッ…あー指刺しちゃった…」
お守りはどんどん出来上がっていく…
「よし!出来たー!!!あれ?総司寝ちゃったんだ…」
舞桜羅は山南さんに習ったミミズの乗った食ったような字である言葉を綴っていった。
それは…
来世で…また会いましょう
「ふぁぁぁぁ…ん、?私…確か文机で寝ちゃったんだっけ…この羽織総司の匂いがする…総司…掛けてくれたんだね…!!!!!時間!総司ー!起きて!」
「ぅうん?あ…舞桜羅さん…」
と言ってふにゃりと笑った。
「総司っ準備しなきゃ鬼がくるっ!」
「くくくっ.わかりましたよ…」
その後私たちは、何だかんだ言って身支度を終えた。
「舞桜羅…総司…元気でな…」
「はいっ…!土方さん!あ!これ…お守りです…」
と言って土方さん近藤さん永倉さん原田さん山崎斎藤さん総司に浅葱色でだんだら柄のお守りを渡したみんな口々に御礼を言っていた。
「じゃあそろそろ出発するか!」
「「はい!」」
それから私たちは大阪に行き、近藤さんと別れ今で言う千駄ケ谷の植木屋と今で言うところで療養生活を始めた。
「わぁー総司着いたよー」
「はいっげほっごほっ」
「お邪魔しまぁーす!」
「はいはいいらっしゃいあんたらの部屋まで案内するわ」
「ありがとうございます!総司大丈夫?」
「平気ですよごほっ」
「ここですよ…夕餉までゆっくりなさって?」
「はいっありがとうございます」
こうして私たちの療養生活が始まった
「ここ結構いいかも!」
「そうですねぇ…近くにあった丘にいきません?」
「いいね!じゃあばぁちゃんに許可とって来るね!」
「はいっ」
「ばぁちゃゃゃん!外散歩して来ていい?」
「いいけど…あんまり暗くならんうちに帰ってきな?」
「わかった!いってくるね!」
「はいはい」
初めて総司とゆっくりとしながら出掛けられることに舞桜羅は今までにないくらいワクワクしていた。
「総司何処いく?」
「あの丘はどうですか?」
「いいね!」
色々な花が咲いている丘に舞桜羅と総司は腰をおろした。
「ここ結構いいね…ねぇ総司」
「ん?」
「総司は先に死んじゃったりしない?」
「大丈夫ですよ?貴女をおいて行ったりはしない…」
「そうだよね…総司!約束だからね!」
「クスッわかりました」
ごめんなさい舞桜羅さん…僕はこの時代に置いて行ってしまうかもしれない…
貴女と新しい時代を迎えたかった。でも、一緒に死にたい。嗚呼僕って本当に矛盾してるね…
その後舞桜羅と総司はお互いの温もりと心拍を感じながらただ黙って空を見上げていた。
数時間程たち、日も傾いてきたころ…
「総司そろそろ帰ろっか!」
「そうですねっ!帰りましょう!」
と言って立ち上がったとたん…
「.うっ!げほっげほっ、ごほっ、げほっごほっカハッ」
総司の口から血が滴った。そして大量の喀血をした。
「あぁっ!総司!」
総司は気を失った。
舞桜羅は何とかして総司を連れて帰った
「ばぁちゃん!ばぁちゃん!大変!」
「どうしたって総司くん!今布団用意するね!」
「あぁっ!総司!ちゃんと意識保って総司総司!」
それから総司を布団に寝かすとすこに痰がかった寝息が、聞こえてきた。
舞桜羅は食事が喉をとおらかなかった。