夕里子は、いつもいわゆるオタクと呼ばれる男たちを好きになることが多かった。


意識してないとは自分でいってるが、明らかに


「夕里子、眼鏡曇ってない?熱あるの?」
と聞きたくなるような人のことを

「一番感じが良くて好き<font color="#FF0000"></font>」というのだった。


そんな競争相手の少なそうな男を好む夕里子だが、

悲しくも、オタクな男たちは、当然ながら恋愛経験も少なく、相手の好意にきずかず、

晴れてカップル誕生になることはなかった。


「鈍感さんが多いわ。」と夕里子は言うが、

彼らは最新の機械やゲームに対しての敏感なアンテナは持ち合わせているが、


もともと恋愛に対するアンテナがないのである。

むしろキューピーットが恋愛の矢を射ってきたら、ゲームするが如く、自前の盾で戦うだろう。