「桜ヶ城先輩、神器って…あの神器ですか!?時間を止めたり、若返らせたりするっていう…。」
あ、それだ。私の頭の中で、記憶が一本につながった。
「あれ?若返りなんてできたんだ?」
「そうなんですよ、竜崎先輩。若返りの魔法なんて、聞いた事ないですけど…。」
「爽汰先輩。」
翔は説明する気力がほぼゼロのようなので、私が代わりに説明する事にした。
「神器っていうのは、空間を操る力を持っているんです。動きを止めたり、違う場所に移ったり…。」
「そうなんだ…。」
「お~い、俺の事忘れてないか?」
いつか私が言ったセリフを翔が言う。私は、さっきの仕返しにこう言った。
「ちょっと黙ってて!」